スポンサーリンク


上記の広告は一定期間更新のないブログに表示されます。新しい記事を書く事で広告が消す事ができます。

  

Posted by みやchan運営事務局 at

2011年01月10日

法人減税報道に見るマスゴミの不誠実

 こちらも古い記事ではございますが

税制改正大綱を閣議決定 個人には5千億円の増税

 政府は16日、民主党政権下で2度目となる平成23年度税制改正大綱を閣議決定した。個人には所得控除や相続税率の見直しなどによる増税項目を並べた結果、国税分で約5千億円(平年ベース)の増税になった。一方、企業には1兆5千億円規模の法人課税の減税を実施。個人に厳しく、企業に甘い改正となった。

 深刻な税収不足や社会保障支出の増大を補うため、懸案の消費税増税を含む税制の抜本改革については、政府の社会保障改革検討本部(本部長・菅直人首相)がまとめた「23年半ばまでに成案を得る」との表現を追認。ただ具体的な減税幅には言及しなかった。

(MSN産経ニュースより)

 「個人に厳しく、企業に甘い改正」(新聞紙上では「暮らしに厳しく、企業に優しい改正」)
 何なんでしょう、この梯子の外し方。産経始め、マスコミは「法人税を下げて国際競争力をつけ、産業の空洞化を食い止めろ!」が持論ではなかったのでしょうか。それを今度は赤旗ばりの「庶民苛め税制」批判とは・・・

 なまくらは今の政権が続くのは国益にならないと思うし、はっきり言って嫌いですが、マスコミのこういうえげつなさも嫌いです。
 日頃から「法人税下げろ!」「財政は健全化しろ!」と叫んでいたのですから、はっきりとこう書くべきです。
 「管内閣は日本の雇用を救った!」「消費税増税などでもっと家計への負担を増やし、財政健全化を図ればパーフェクトだった!」と。
 彼らは、自分達の主張の矛盾に気付かないのでしょうか・・・気付いていてやっているとしたら、相当悪質ですが。。。

 一方、このたびの法人税減税の根拠となった主張も、かなり怪しいもののようで。
 経団連の主張はこうでした。「他国が法人税の減税を進める中、今や日本が世界一法人税率が高い。このままでは国内でのものづくりが立ち行かなくなる!!」
 確かに、額面上は日本の法人税は40.7%と、他の先進国や新興国に比べ、高くなっています。



 しかし、一方で「『日本の法人税は世界一高い』なんて大嘘だ」という意見もあります。
 税理士の湖東京至氏によると、「企業は既に様々な”見えない減税措置”を受けている。そうした優遇措置を差し引かないと本来の意味の”実効税率”は出てこない。」とか。
 氏によると、「受取配当益金不算入」「各種引当金・準備金」「特定業種の控除規定」など、様々な税制優遇や「連結納税制度」などにより、課税対象となる企業所得はどんどん削られており、こうした減税措置を含めて「本当の実効税率」を算出した場合、次のようになるそうです。(数値は平成20年度前後)

 ・トヨタ    32.1%
 ・ホンダ   23.3%
 ・キャノン  33.4%
 ・三菱商事  8.1%
 ・三井物産  9.3%


(出典:SAPIO 2008.3.26号 湖東氏の主張要旨も)

 この記事内では、諸外国の「本当の実効税率」を算出したデータの提示がなく、本当の意味で正確な比較はできていません。
 また、なまくらの貧困な知識では、これらの情報を検証することは出来ませんが、少なくともこういうことをマスコミがきちんと報道してこなかったことは事実でしょう。

 要するに、マスコミは自分達の主張が先に立ち、後からそれを裏付けるかのようなデータを都合よく切り貼りして提示しているという疑惑が浮かび上がるのです。
 こんなことをしていたら、いつまでたっても国民は「正しい情報に則った正しい判断」などできないでしょう。
 彼らに「ネットの無責任さ」など批判する資格など無いのです!  


Posted by なまくら at 18:07Comments(0)マスコミ