2009年10月03日
1国依存体質の危うさ ~グローバリズムと雇用 1
水曜日は、労働条件に関するニュースでした。
パートなど非正規雇用者、4割が正社員並み労働 厚労省調べ
派遣労働者や契約社員、パートなど「非正規雇用者」の約4割が正社員並みの仕事をしていることが30日、厚生労働省が初めて実施した実態調査で分かった。一方、非正規雇用者の8割は「年収300万円以下」と回答。企業が非正規雇用者を正社員の代替として低賃金で活用している現状が浮かび上がった。
調査は今年7月に実施。全国の15歳以上の非正規雇用者5000人にインターネット上で実施する個人調査と、無作為に抽出した事業所1万298カ所にアンケートを送る事業所調査を行った。事業所調査は6231カ所から回答を得た(有効回答率60.5%)。
事業所調査によると、全事業所の35.9%で非正規雇用者がおり、これら事業所の従業員のうち22.2%が非正規雇用者だった。事業所が非正規雇用者を雇う理由は、38.9%が「業務量の変化に対応するため」、37.7%が「人件費を低く抑えるため」で、非正規雇用者の低賃金と不安定な立場を示した。
(引用元:日経ネット http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090930AT1G3000K30092009.html)
武坊
まあ、今更データを見ないまでも、年末の派遣村なんてニュースを山ほど見ましたわ。
で、リーマンショック以降は、自動車生産ラインで働いてた人達が何千人規模でクビ切られたとか、バンバンでましたわねえ。
ま、国内のこの話は片隅に置いといて、多国籍企業、色んな国に跨って商売をしている大きな企業の事なんですけれども、日本も自動車会社を始め、色々ありますわ。
有名なブランドでも、裏見たらメイドインモロッコ、チャイナどころか、最近はインドネシア、タイ、色んな所で作ってるでしょ?
だから、一国の国内ならば、その国の政府の責任で、環境の規制をかけたりとか、労働条件の法律を敷いたりして、その一企業を規制できるんだけれども、多国籍企業になると、労働力の安い所安い所にどんどん生産拠点を移すわけですよ。
となると、今、タイで作っているとしますよ。タイで作ってて、もう少しモロッコの方が安いよ、じゃあ、モロッコに生産拠点を移そうか。しかもモロッコは環境の法律とかができていなかったりするじゃない。そうすると、設備投資も安く済むでしょ。「なら良いな」という事で行っちゃうわけですよ。
そうやって転々としていくんですね。
地球と一つの国と考えた時に、それぞれの地方に転々としてしまって、それぞれの地方が安い賃金合戦になっちゃうわけですよ。
で、12,14歳の児童を働かせちゃったり、「ああ野麦峠」のような状態が生まれているわけですよね。
だからこそ多国籍企業ってのは、利ざやで儲かるんでしょうけれども・・・
こういう風に市場主義経済だから、安い賃金を求めて行くってのは経営者として、当たり前に考えますわ。
で、日本が全員、正社員にしていた時期もあったですわね。契約社員ってのは、手に職のある、言ってみれば、別にここを切られても、引く手数多、て人達じゃないと、契約社員は作っちゃいけなかったけれども、そんな事をしていたら、日本に生産拠点がどんどんなくなって、工場が海外に持ち出されてしまう、そうなると国内産業が空洞化してしまうので、ていう理由もあって、規制緩和しましょう、という事になったんですよね。小泉内閣の時に。
で、改正派遣法ということで、派遣、契約社員に対しグンとハードルを低くしちゃったですよね。普通の工場のラインで働く人、事務員、店員、ほぼ全職種に関して派遣、契約OK、ていう風にしてしまった。
だから、管理職の方大変だと思います。正社員と派遣社員、契約社員を束ねなきゃいけない。
「いいか、このGO!GO!デパートの10年後はな」
なんて言ったって、来年いない人が半分以上だから、こりゃなかなか士気を高められない。
で、そんなこんなで規制緩和したもんだから、ある程度日本人を使いながら国内企業はここで生産拠点を持ったりとかしているわけですよね。
で、今回不景気でドーンと落ちたもんだから、じゃあどっから切ろうか、つったら、こんな風に派遣社員、契約社員ってとこから切るのは当然の仕組み。
しかもちゃんと法律が改正されているので、よく流行りの言葉で言えばコンプライアンスには触れないわけですよ。
で、法律ってのは水モノですから、その時々国会で改正したり、新しく立ち上げたりしたら、法律違反にはならないですよ。10年前は違反行為だけれども、今は違反じゃないわけですよ。
じゃあ、この法律はどういう人が望んで作ったんですか、って言えば財界が、当時の自民党に、「こんなんじゃ、産業は空洞化するよ、国外にみんな持って行っちゃうよ、国際競争力に負けるからハードル下げた方が良いよ」「そうやね」って、一理あるんですよ?あるけど、国はある程度お金持ちになったかも知れないけれど、国民は皆くたびれちゃったっていう・・・
で、こんな状況下、CSRって言葉が出てきましたわな。要するに、企業の社会的責任感、ていうような訳が付いてますけど、これを率先して皆でやっていこう、と言ってますけど、日本の場合、このCSRとコンプライアンスってのが同列にある、てのがおかしいですよね。
だってこれ、分かりやすく言うと、ある大人に向かって
「君の社会人としての役目は何だ」
「はい、犯罪を犯さない事です」
て言ってるようなもんやろ?それは当たり前やろ?
そうじゃなくて、君は社会にどういう風に役に立とうとしてるの?て言ってるのに、そんな次元の低いところで満足してんのか、て思いません?
でも今、企業はCSRを口にする時って、例えば不祥事が起きた時の謝罪会見なんかで言う言葉は
「企業の社会的責任を自覚して二度とこのような不祥事が起きないように車内にコンプライアンスを徹底いたします」
て言うんやろ?
コンプライアンスってのは、最低限、人間として当たり前の事で、それに、いかに上積みできるかがCSRなわけやろ。そんな程度でCSRって言っちゃいけないよ、と思うんですね。
だからね、今、一生懸命CSRっていうところがこんな労働条件とか環境のことだとかひっくるめて、もうちょっとプラスアルファのことを積み上げていかないと、国際的に恥をかくと思うんです。
それは何でか、と言うと、アメリカ企業が元々、そういうのは酷かったんだけれども、最近はNPOとかの動きがあって、あの、こういう本があります。
「Shopping For The Better World」
これはどういう事かと言うと、
「この品物は、こういう企業が売っている商品です」
要は、ムーディーズっていう格付け企業があるでしょ?あれは言ってみれば、財務状態だけでしょ?
でも、ムーディーズで格付けが上だから、て、中身を見れば非常に過激な労働条件だったりすることもあるじゃないですか。
そうじゃなくて、あなた達が買っている商品はこんな酷い会社なんだ、こんな素晴らしい会社なんだ、というのをひとつの本にまとめたのがアメリカで発売されて、100万部以上売れたらしいんですよ。
で、少々高くても、この企業は環境にも優しくて、社員にも優しい、だから少々高くてもしょうがないよね、て消費者の消費動向が、これで結構変わったらしいのよね。
そういう流れに今、ありますから、やっぱりそういうところをもっと重点的にやらなきゃいかんな、と思いますね。
(以上、書き起こし終わり)
ポイントが散漫としていて、結局何が言いたかったのかがよく分からないコメントでしたが、要点は3つですかね。
1つ目は多国籍企業が低賃金の国に拠点を移して利ざやを稼いでいる批判。
2つ目はそういうグローバル化に対応するために行った改正派遣法によって、国民が疲弊してしまったという経団連と小泉内閣の批判。
3つ目が、そのグローバリゼーションの根源たるアメリカで、環境や社員に優しい企業を紹介した1冊の本が出され、消費動向が変化しつつある、ということ。
1つ目に関しては、確かに利ざやを稼いでいる、と批判されても仕方ない部分がありますよね。
例えば山形屋にも入っているコーチ、よく見るとほとんどがメイドinチャイナのくせに、(なまくら的金銭感覚で)ベラぼうに高いモノを売ってますよね。何年か前にはバーバリーも生産拠点を中国に移すとかいう話をしていたし、ブランド靴なんかほとんどが中国製かベトナム製です。
中国の人件費が日本の十分の一とか言いますが、中国産ブランド靴が国内産の靴の十分の一の値段で売られることは、まずありませんよね。
結局ブランド料でボロ儲けの状態です。
なまくらはここ数年、チャイナフリーを消費スタイルに掲げていますが、その理由として、チベットやウイグル問題の他に、ブランド料でボロ儲けする企業への反発があります。
また、ある種類の商品が特定の国で生産されたモノばかりに偏る事に対する警戒感もあります。
具体的に、靴や衣料品は9割が中国製と言われていますが、ある日突然、中国が輸出商品に高率の税金をかけ始めたら、どうなるでしょう。
割り箸がそうでした。一昔前は、「割り箸は森を破壊する」、「いや、間伐材を利用しているから、むしろ資源の有効利用だ」などと議論が交わされていましたが、今や国内で消費される割り箸の9割以上が中国の森林を伐採し、生産されているそうです。
そんなある日、中国は環境保護を名目に、突然割り箸の値段を上げてきました。
圧倒的な安さを誇る中国製の割り箸に長年押され続け、国内の製造拠点がほぼ壊滅してしまった日本はなすすべがありませんでした。唯々諾々と、中国のいう値段で買わされたのです。
このままでは、日本のアパレル工場は軒並み閉鎖され、あとは割り箸の悪夢が再現されるのみになります。
衣料品だけならともかく、これが食料品だったら、国内がパニックに陥るのは確実です。
だから、なまくらは過度に1国に依存するのは危険だと考えているのです。
小中高の社会科の教科書に必ず出てきたフレーズが、原油のほとんどを中東に依存する日本のエネルギー事情の危うさでした。
衣料品や割り箸、雑貨など、原油に比べれば大した問題ではない、と高を括っていたら、大変な目に遭う事態が、すぐそこまで迫っているかもしれませんよ。
(続く)
パートなど非正規雇用者、4割が正社員並み労働 厚労省調べ
派遣労働者や契約社員、パートなど「非正規雇用者」の約4割が正社員並みの仕事をしていることが30日、厚生労働省が初めて実施した実態調査で分かった。一方、非正規雇用者の8割は「年収300万円以下」と回答。企業が非正規雇用者を正社員の代替として低賃金で活用している現状が浮かび上がった。
調査は今年7月に実施。全国の15歳以上の非正規雇用者5000人にインターネット上で実施する個人調査と、無作為に抽出した事業所1万298カ所にアンケートを送る事業所調査を行った。事業所調査は6231カ所から回答を得た(有効回答率60.5%)。
事業所調査によると、全事業所の35.9%で非正規雇用者がおり、これら事業所の従業員のうち22.2%が非正規雇用者だった。事業所が非正規雇用者を雇う理由は、38.9%が「業務量の変化に対応するため」、37.7%が「人件費を低く抑えるため」で、非正規雇用者の低賃金と不安定な立場を示した。
(引用元:日経ネット http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090930AT1G3000K30092009.html)
武坊
まあ、今更データを見ないまでも、年末の派遣村なんてニュースを山ほど見ましたわ。
で、リーマンショック以降は、自動車生産ラインで働いてた人達が何千人規模でクビ切られたとか、バンバンでましたわねえ。
ま、国内のこの話は片隅に置いといて、多国籍企業、色んな国に跨って商売をしている大きな企業の事なんですけれども、日本も自動車会社を始め、色々ありますわ。
有名なブランドでも、裏見たらメイドインモロッコ、チャイナどころか、最近はインドネシア、タイ、色んな所で作ってるでしょ?
だから、一国の国内ならば、その国の政府の責任で、環境の規制をかけたりとか、労働条件の法律を敷いたりして、その一企業を規制できるんだけれども、多国籍企業になると、労働力の安い所安い所にどんどん生産拠点を移すわけですよ。
となると、今、タイで作っているとしますよ。タイで作ってて、もう少しモロッコの方が安いよ、じゃあ、モロッコに生産拠点を移そうか。しかもモロッコは環境の法律とかができていなかったりするじゃない。そうすると、設備投資も安く済むでしょ。「なら良いな」という事で行っちゃうわけですよ。
そうやって転々としていくんですね。
地球と一つの国と考えた時に、それぞれの地方に転々としてしまって、それぞれの地方が安い賃金合戦になっちゃうわけですよ。
で、12,14歳の児童を働かせちゃったり、「ああ野麦峠」のような状態が生まれているわけですよね。
だからこそ多国籍企業ってのは、利ざやで儲かるんでしょうけれども・・・
こういう風に市場主義経済だから、安い賃金を求めて行くってのは経営者として、当たり前に考えますわ。
で、日本が全員、正社員にしていた時期もあったですわね。契約社員ってのは、手に職のある、言ってみれば、別にここを切られても、引く手数多、て人達じゃないと、契約社員は作っちゃいけなかったけれども、そんな事をしていたら、日本に生産拠点がどんどんなくなって、工場が海外に持ち出されてしまう、そうなると国内産業が空洞化してしまうので、ていう理由もあって、規制緩和しましょう、という事になったんですよね。小泉内閣の時に。
で、改正派遣法ということで、派遣、契約社員に対しグンとハードルを低くしちゃったですよね。普通の工場のラインで働く人、事務員、店員、ほぼ全職種に関して派遣、契約OK、ていう風にしてしまった。
だから、管理職の方大変だと思います。正社員と派遣社員、契約社員を束ねなきゃいけない。
「いいか、このGO!GO!デパートの10年後はな」
なんて言ったって、来年いない人が半分以上だから、こりゃなかなか士気を高められない。
で、そんなこんなで規制緩和したもんだから、ある程度日本人を使いながら国内企業はここで生産拠点を持ったりとかしているわけですよね。
で、今回不景気でドーンと落ちたもんだから、じゃあどっから切ろうか、つったら、こんな風に派遣社員、契約社員ってとこから切るのは当然の仕組み。
しかもちゃんと法律が改正されているので、よく流行りの言葉で言えばコンプライアンスには触れないわけですよ。
で、法律ってのは水モノですから、その時々国会で改正したり、新しく立ち上げたりしたら、法律違反にはならないですよ。10年前は違反行為だけれども、今は違反じゃないわけですよ。
じゃあ、この法律はどういう人が望んで作ったんですか、って言えば財界が、当時の自民党に、「こんなんじゃ、産業は空洞化するよ、国外にみんな持って行っちゃうよ、国際競争力に負けるからハードル下げた方が良いよ」「そうやね」って、一理あるんですよ?あるけど、国はある程度お金持ちになったかも知れないけれど、国民は皆くたびれちゃったっていう・・・
で、こんな状況下、CSRって言葉が出てきましたわな。要するに、企業の社会的責任感、ていうような訳が付いてますけど、これを率先して皆でやっていこう、と言ってますけど、日本の場合、このCSRとコンプライアンスってのが同列にある、てのがおかしいですよね。
だってこれ、分かりやすく言うと、ある大人に向かって
「君の社会人としての役目は何だ」
「はい、犯罪を犯さない事です」
て言ってるようなもんやろ?それは当たり前やろ?
そうじゃなくて、君は社会にどういう風に役に立とうとしてるの?て言ってるのに、そんな次元の低いところで満足してんのか、て思いません?
でも今、企業はCSRを口にする時って、例えば不祥事が起きた時の謝罪会見なんかで言う言葉は
「企業の社会的責任を自覚して二度とこのような不祥事が起きないように車内にコンプライアンスを徹底いたします」
て言うんやろ?
コンプライアンスってのは、最低限、人間として当たり前の事で、それに、いかに上積みできるかがCSRなわけやろ。そんな程度でCSRって言っちゃいけないよ、と思うんですね。
だからね、今、一生懸命CSRっていうところがこんな労働条件とか環境のことだとかひっくるめて、もうちょっとプラスアルファのことを積み上げていかないと、国際的に恥をかくと思うんです。
それは何でか、と言うと、アメリカ企業が元々、そういうのは酷かったんだけれども、最近はNPOとかの動きがあって、あの、こういう本があります。
「Shopping For The Better World」
これはどういう事かと言うと、
「この品物は、こういう企業が売っている商品です」
要は、ムーディーズっていう格付け企業があるでしょ?あれは言ってみれば、財務状態だけでしょ?
でも、ムーディーズで格付けが上だから、て、中身を見れば非常に過激な労働条件だったりすることもあるじゃないですか。
そうじゃなくて、あなた達が買っている商品はこんな酷い会社なんだ、こんな素晴らしい会社なんだ、というのをひとつの本にまとめたのがアメリカで発売されて、100万部以上売れたらしいんですよ。
で、少々高くても、この企業は環境にも優しくて、社員にも優しい、だから少々高くてもしょうがないよね、て消費者の消費動向が、これで結構変わったらしいのよね。
そういう流れに今、ありますから、やっぱりそういうところをもっと重点的にやらなきゃいかんな、と思いますね。
(以上、書き起こし終わり)
ポイントが散漫としていて、結局何が言いたかったのかがよく分からないコメントでしたが、要点は3つですかね。
1つ目は多国籍企業が低賃金の国に拠点を移して利ざやを稼いでいる批判。
2つ目はそういうグローバル化に対応するために行った改正派遣法によって、国民が疲弊してしまったという経団連と小泉内閣の批判。
3つ目が、そのグローバリゼーションの根源たるアメリカで、環境や社員に優しい企業を紹介した1冊の本が出され、消費動向が変化しつつある、ということ。
1つ目に関しては、確かに利ざやを稼いでいる、と批判されても仕方ない部分がありますよね。
例えば山形屋にも入っているコーチ、よく見るとほとんどがメイドinチャイナのくせに、(なまくら的金銭感覚で)ベラぼうに高いモノを売ってますよね。何年か前にはバーバリーも生産拠点を中国に移すとかいう話をしていたし、ブランド靴なんかほとんどが中国製かベトナム製です。
中国の人件費が日本の十分の一とか言いますが、中国産ブランド靴が国内産の靴の十分の一の値段で売られることは、まずありませんよね。
結局ブランド料でボロ儲けの状態です。
なまくらはここ数年、チャイナフリーを消費スタイルに掲げていますが、その理由として、チベットやウイグル問題の他に、ブランド料でボロ儲けする企業への反発があります。
また、ある種類の商品が特定の国で生産されたモノばかりに偏る事に対する警戒感もあります。
具体的に、靴や衣料品は9割が中国製と言われていますが、ある日突然、中国が輸出商品に高率の税金をかけ始めたら、どうなるでしょう。
割り箸がそうでした。一昔前は、「割り箸は森を破壊する」、「いや、間伐材を利用しているから、むしろ資源の有効利用だ」などと議論が交わされていましたが、今や国内で消費される割り箸の9割以上が中国の森林を伐採し、生産されているそうです。
そんなある日、中国は環境保護を名目に、突然割り箸の値段を上げてきました。
圧倒的な安さを誇る中国製の割り箸に長年押され続け、国内の製造拠点がほぼ壊滅してしまった日本はなすすべがありませんでした。唯々諾々と、中国のいう値段で買わされたのです。
このままでは、日本のアパレル工場は軒並み閉鎖され、あとは割り箸の悪夢が再現されるのみになります。
衣料品だけならともかく、これが食料品だったら、国内がパニックに陥るのは確実です。
だから、なまくらは過度に1国に依存するのは危険だと考えているのです。
小中高の社会科の教科書に必ず出てきたフレーズが、原油のほとんどを中東に依存する日本のエネルギー事情の危うさでした。
衣料品や割り箸、雑貨など、原油に比べれば大した問題ではない、と高を括っていたら、大変な目に遭う事態が、すぐそこまで迫っているかもしれませんよ。
(続く)
Posted by なまくら at 02:10│Comments(0)