2009年10月31日

貧困の意味を理解もしない、説明もしないマスゴミと閣僚

 ここ1週間ほど、御無沙汰しておりました。(なのに、毎日のように訪問してくださる方々、ありがとうございます。

 さて、水曜日のお題は、まあ、マスゴミが飛びつきそうなネタでしたわ。

 国民の7人に1人が貧困状態 厚労省、初の発表

 厚生労働省は20日、全国民の中で生活に苦しむ人の割合を示す「相対的貧困率」を初めて発表した。平成19年は15.7%で、7人に1人以上が貧困状態ということになる。18歳未満の子どもの貧困率は14.2%だった。
 厚労省は国民生活基礎調査の既存データを使い、10、13、16、19の各年(調査の対象は前年)にさかのぼり、経済協力開発機構(OECD)が採用している計算方式で算出。19年の全体の貧困率は10年以降で最悪、子どもは13年に次ぐ水準だった。
経済協力開発機構(OECD)公表の貧困率では00年代半ばの比較で、日本(14.9%)は加盟30カ国平均(10.6%)を上回り、メキシコ(18.4%)、トルコ(17.5%)、米国(17.1%)に次いで4番目に高かった。
(産経新聞、後半は日経新聞より引用)


武坊
 データがいっぱいあって、いまいちよくわからないけど、要は貧しい層が増えたよ、ていうニュースですね。

 昔から、“衣食足りて礼節を知る”て言いますわ。
 でも、そういう意味では、どこからが衣食足りないラインなんだろ?
 一応、国としては“生活保護”というセーフティネットがありますので、全国民が衣食は足りるようにして、(事件性がない限り)餓死する国民がいないようにしているはずですよね。
 でも、どうなんでしょうか?これは経済的な貧困のニュースで、経済的な貧困=心の貧困 というニュアンスが伝わってきますが、そうではないような感じがしますね。
 ならば、戦後は皆、極貧の状態から立ち上がってきたけど、あの時代の人達、貧困経験者は皆不幸だったんだ?
 じゃないでしょ?だって、その時代を生きた人達は、
「平成の世の中より、あの時代の方がある意味幸せだった」
と懐かしみながらおっしゃるじゃないですか。
 という事は、あの貧困の中に、何か今足りないものがあったというのが、どうやら事実のようですね。
 これがね、データに出るものか出ないものか、という違いだと思うんです。
 人はデータに出ないものを胡散臭いものとして、あまり取り合わないですよね。人にホラ、て見せられないものは、会議の資料にならないもん。
 だから、いくら口で
「あの頃は団結して、温かい心があって、」
なんて言っても、
「じゃあ、その“温かい心”のデータを示せ」
て言われて、それは・・・て、会議にならないんよね。
 実は、データにならないものが重要じゃないかな、て思うんですよね。

加藤アナ
 だって、佐賀のがばいばあちゃんも、「貧しい、貧しい」と言いながら、あれだけ元気に暮らしていて、島田洋七さんが今でも「お祖母ちゃん、お祖母ちゃん」とおっしゃっていますもんね。その、豊かな、温かい心は、目に見えないけどありますもんね。

武坊
 共感されているから、あれだけ売れたんだろうね。
 で、あのがばいばあちゃんが、何であんなに爽やかなんだろう、て思ったら、“足る”を知っているからでしょうね。
 「“足る”を知っていて、背筋がしゃんとしている、誇り高き貧乏人」て自分でおっしゃっていたじゃないですか。
 「ウチは先祖代々、筋金入りの貧乏人だから、なあ~んも心配いらん!」
て、説得力があるような無いような…
 でも、これは別に洋の東西を問わず、西洋でもXmasの時期になると、『聖者の贈り物』ていう物語があるじゃないですか。
 何だろうな、こういう経済のニュースばかりが重要視されるのも、データがないとニュースにならない、ていう傾向があるけれども、ちょっと悲しいかな。

加藤アナ
 心の部分も加味していけたらな、ということですか。

武坊
 うん。面白いことが書いてあった本があって、
「いつか一戸建ての家が欲しいと思って、市営住宅で頑張って共働きで働いて、小さな建売の住宅を買った」
て。で、いつかはもっとデカい家に住もう、て頑張って出世して、大邸宅を建てられるまでになった、と。そしたら、家族がバラバラになってしまった。
 それまでは寝食一部屋しかなかった。そして、マイホームが建って子供部屋どころか客間とかまでできるようになった途端に、家族が顔を会わせる事がなくなった、と言うのね。
 結局、お金を持とうが持たまいが、悲しみや喜びなどを語ったりする広さってのは、6~8畳位のものなんじゃないかな。
 そういうのを欧州では“大きな皿は料理を入れると早く冷めてしまう”て言うらしい。
 これを転用すると、“大きな家は愛を入れると早く冷めてしまう”、まあ、近くにいてワイワイやっている内が華だよ、ていうことみたいだね。
 まあ、貧困も度合いの問題だから、極貧はまずいけれども、そこそこなら、「私達にも平等の・・・」とか恨み辛み言うよりも、がばいばあちゃんみたいな明るさがあった方が良いような気がしますけれどもねぇ…
(書き起こし終わり)


 よく分からないなら、紹介しなけりゃいいのに・・・

 まあ、それはともかく、またまた針小棒大というか、歪曲したニュースですね。
 まず、貧困率の定義をきちんと紹介していませんよね。

 貧困率の定義には2つあって、1つ目は絶対的貧困率
 世界銀行の貧困の定義では1日の所得が1米ドル以下に満たない国民の割合の事。
 絶対的貧困を 示す具体的な指標は国や機関によって多様であるが、2000年代初頭には、1人あたり年間所得370ドル以下とする世界銀行の定義や、40歳未満死亡率と 医療サービスや安全な水へのアクセス率、5歳未満の低体重児比率、成人非識字率などを組み合わせた指標で貧困を測定する国際連合開発計画の定義などが代表的なものとされている。

 で、2つ目が相対的貧困率
 OECDによる定義は年収が全国民の年収の中央値(平均値とは異なる)の半分に満たない国民の割合の事。
 絶対的貧困率と違い数学的な指標なので主観が入りにくいとされる。絶対的貧困率と異なり国によって「貧困」のレベルが大きく異ってしまうという可能性を持つ。この為、先進国にすむ人間が相対的貧困率の意味で「貧困」であっても、途上国に住む人間よりも高い生活水準をしているという場合と先進国においては物価も途上国より高く購買力平価を用いた計算をすると途上国よりも生活水準が低い場合が存在する。
(Wikipediaより引用)

 で、今回のニュースでは後者の数字を用いていますよね。
 しかも、厚労省は、可処分所得を対象に計算しているから、資産や現物給付のことは考えられていないのです。
 だから、一戸建てを持っている資産家が、趣味で畑仕事をしていて食うものには困らないけど、小遣い程度に余った農産物を百笑市なんかで売ってたりしても、貧困者となってしまうのです。データ上は。

 そのことを的確に指摘している記事を見つけたので、以下に参照します。

 「生活保護の年収300万円」は果たして「弱者に厳しい国」だろうか
 (SAPIO 2009年7月8日号掲載)

文=本誌編集部
 格差社会論議で声高に主張されるのが、生活保護など「セーフティネットの崩壊」である。日本は先進国にあるまじき「弱者見殺し社会」なのか。調べてわかったのは、一部メディアの主張とは異なる意外な「優しさ」だった。
 「貧困」「不平等」などの言葉ばかりがメディアに躍る日本。いつの間に酷い格差社会になってしまったのか。
 「そんなことはありません。日本における貧富の格差など、欧米や中国の格差の足元にも及びません」
 そう明言するのは、『格差社会論はウソである』を著わした経済アナリスト・増田悦佐氏だ。だが、日本の貧困を示す指標としてよく使われる「経済協力開発機構(OECD)に加盟する国のなかで比較すると、日本の相対貧困率は世界2位(※2000年時点、筆者注)」という調査結果をどう見ればいいのか。

 「この報告書で貧困層が増えたというのは、無理。年収の中央値(データを小さい順に並べたとき、中央に位置する値)を基準に貧困層を判断するこの方法では、所得格差が小さい日本のような国では、どうしても貧困率が高くなってしまうからです」(前出・増田氏)
 そもそも、日本の〝貧困層〟に分類される人の収入は、格差の大きな欧米などの貧困層と比べれば、ずっと裕福だ。たとえば、もっとも貧しい下位 10%に分類される人々の年間所得を平均した統計(人口5000万人以上の国家に限ったデータ)によると、日本の貧困層の年収は1万2894ドル。ルクセ ンブルク、ノルウェーに次ぐ世界3位の豊かさである。
「日本は格差拡大どころか、極貧層を人口の4~5%まで絞りこむことに成功している唯一の先進国。私は人口が1億人を超える国家の指標を比較してみましたが日本は群を抜いた優等生といえるでしょう」

(以下、省略)

 また、それを裏付けるデータもあります。



上:相対的貧困率の国際比較
http://www.jtuc-rengo.or.jp/roudou/koyou/hiseikiroudou/data/01gaikyou_05.html



上:絶対貧困率の国際比較

 これらのことから、日本において、相対的貧困率のデータが、どれだけ意味を持つものなのか、甚だ疑問です。
 こういうことに目を瞑って、「日本は格差社会だ、自民党政治が悪かった」などとやりたいのが、反日マスコミやその御用コメンテーターの森永某氏などなのですね。だから、マスゴミって言われるんだよ!

 因みに、06年の所得を基にした中央値は228万円だそうです。つまり半分の114万円以下の人はデータ上では貧困者となります。
 なまくらが最初に就職した会社での初任給が10~11万程度(ボーナスなどありません)で、給料から税金等を引いた”可処分所得”は大体9万ちょっとでした。でしたから、年収に直すと108万円程度。立派な貧困層だったんですね(笑)データ上では。

 あと、日本の相対的貧困率は、2000年頃から2000年代半ば、つまり小泉政権下に低下しているんですが、マスコミは「小泉政権は格差を縮小させた!」と褒め称えなければならないのに、何故かこの時期のデータは黙殺しているんですね。(笑)
 要は、全体的に所得が低下したから、相対的貧困率が低下しただけなんですが、それは報道しない。だって、マスコミ自体、数値の定義も意味も分からないから。やっぱりマスゴミです。(笑)
 さて、もう一方で、相対的貧困率の意味を知らないのが、この人たち。↓

(長妻大臣)
 相対的貧困率は、これまで日本政府として公表したことはなかったが、今回、政府として取りまとめをして、厚生労働省として正式に公表することとなった。 2007年は、全体では15.7%、子どもの貧困率では14.2%である。これ以外の貧困率、例えば、子どもがいる現役世代、世帯主年齢65歳未満の貧困 率、父子家庭や母子家庭の貧困率については、今回は間に合っていないので、今後、速やかに公表をしていきたい。また、夫婦の貧困率、夫婦・両親及び子ども がいる世帯についても、今回は間に合わなかったので、別途公表する。ちなみに、父子家庭や母子家庭の貧困率は、OECDの発表ベースでは、日本国は 58.7%ということで、OECD加盟国30カ国ワースト1である。今後、子ども手当等々も含めて、この数値の改善する政策を打ち出していきたいと考えて いる。

(山井政務官)
 今まで厚生労働省としては正式な数値を発表していなかった。今までの政権のことなので、その理由は分からないが、貧困率の数値を一度発表すると、今後 ずっと貧困率を定量的にチェックをすることになる。国際的にも比較ができるということで、数字を出すということは重い、勇気のいる選択である。鳩山政権、 そして厚生労働省としては、数字を公表した以上は、子ども手当も含めて、最低賃金引き上げや、様々な取り組みを通じて、貧困率、子どもの貧困率を引き下げる最大限の努力をしていきたい。そのキックオフとして今日貧困率を発表した。

(記者)
 貧困率について、この15.7%という数字自体に対してどのようにお考えか。

(長妻大臣)
 色々な要因もあると考えているが、日本は経済大国とかつて言われ、今もある程度言われていると思うが、その割に豊かさの実感がヨーロッパ諸国に比べて少 ないのではないかという人が多いということも事実ではないか。その意味で政府が公表した貧困率は、OECDの中でも大変高い、ワーストと言ってもよいと思うが、その範疇に入っていることについては、「ナショナルミニマム」最低限の生活限度の指標なり、その哲学、基準をもう少し明確に定める、こういうことと も連動してくるのではないか。我々も政権の政策には、結果として貧困率を下げる方向に動く政策がかなり多くあると考えているので、その政策を実行して、貧困率を一定程度下げていく必要があると考えている。

(記者)
 数値目標については、いつ頃出したいとお考えか。

(長妻大臣)
 今、もう一つの試算の要請をしているので、例えば、「子ども手当」が導入されると貧困率がどういう推移を辿るのかも試算させている。数値目標に関しても どういう形で設定するのかを含めて、我々の政策でどう貧困率が推移していくのか、まずシミュレーションをしていこうと考えているので、今後の課題として考 えていきたい。

(長妻大臣閣議後記者会見概要 http://www.mhlw.go.jp/kaiken/daijin/2009/10/k1020.html より要約して引用)

 山井政務官、子どもの貧困率って何だよ?中卒、高卒の社会人の相対的貧困率のことか?上記でも説明したとおり、この部分の貧困率の改善は、はっきり言って不可能です。 
 さらに後半では、もはや、”絶対的”と”相対的”の区別すらついていないですね。この程度のレベルの人間が大臣、政務官をやっているのがこの”言い訳繕うキャバクラ幕府”の実態か。(このネーミング考えた人に座布団5枚!それにしても、一ブロガーに”中学校からやり直せ、低能”とか言われちゃう大臣ってw)
 それに、これ見る限り、民主党は貧富の差を縮める事に躍起になりそうですね。みんな貧乏で平等な社会主義国を目指す、と。





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この記事へのコメント
貧困率は、おっしゃるように、いろいろの限界を持った「相対的な数値」でしかありません。
だから、これだけで貧困や経済格差の状況を判断できないのは、当然です。
しかし、これを軽視することも、誤りです。

>一戸建てを持っている資産家が、趣味で畑仕事をしていて食うものには困らないけど、小遣い程度に余った農産物を百笑市なんかで売ってたりしても、貧困者となってしまうのです。
一戸建てに住んでいる資産家というのが、昔からの農民ならば、そういうことも言えますが、定年後に趣味で畑仕事をはじめた人ならば、人なみ以上の年金ももらっていると思われますので、「貧困者」にはカウントされません。

>所得格差が小さい日本のような国では、どうしても貧困率が高くなってしまうからです
日本より貧困率上位のメキシコ、トルコ、アメリカは、日本より所得格差が大きいと思います。日本のような「所得格差が小さいために貧困率が高い国」って、ほかにどこの国があるのでしょうか?他にも、そういう国がいくつもあるのでなければ、説明にはなりません。

>最初に就職した会社での初任給が10~11万程度(ボーナスなどありません)で、給料から税金等を引いた”可処分所得”は大体9万ちょっとでした。でしたから、年収に直すと108万円程度。立派な貧困層だったんですね(笑)データ上では。
就職したの、いつの話ですか?いまどき、初任給10万円の会社ありますか?そのころは、貧困線も今より低かったんじゃないですか?

>日本の相対的貧困率は、2000年頃から2000年代半ば、つまり小泉政権下に低下している
たしかに、これは貧困者が減ったからではなく、中間層の所得が激減したために、貧困率の「見かけの改善」が起こったのです。
このように、貧困率は「相対的」なものであるのはたしかです。
しかし、中間層の所得低下は、2003年だけのことでなく、97年からずっと続いていることです。
それにもかかわらず、貧困率は増えている。
つまり、貧困層の所得はもっと落ちているのです。
「絶対的貧困」とは違いますが、少なくとも「貧困の絶対的増加」といっていいと思います。

貧困率を問題にしたからといって「社会主義だ」とかいって批判するのは、それこそ、ものごとの区別がついていないと笑われますよ。
Posted by ゆうくんパパ at 2009年11月02日 12:18
はじめまして。

Q1一戸建てに住んでいる資産家というのが、昔からの農民ならば、そういうことも言えますが、定年後に趣味で畑仕事をはじめた人ならば、人なみ以上の年金ももらっていると思われますので、「貧困者」にはカウントされません。
A1わたしは別に、定年後に始めた、なんて書いていませんけど…あくまで、ものの例えです。確かに、人並み以上に年金を貰っていたら貧困者にカウントされない、当たり前ですね

Q3就職したの、いつの話ですか?いまどき、初任給10万円の会社ありますか?そのころは、貧困線も今より低かったんじゃないですか?
A3その会社に就職したのは、平成14,5年だったと思います。ちょうど、小泉政権下ですね。残念ながら、あるんですよ、そういう低賃金の会社。貧困線も言わずもがなです。

残りの回答は、エントリーの中で答えさせていただきます。
Posted by なまくらなまくら at 2009年11月03日 03:06
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