2012年01月04日

新党「きづな」は単なる功利主義だろ

 年末に民主党を離党した9人が、新党を結成したようです。


「ず」を「づ」に…「新党きづな」4日結党届け

 民主党に離党届を提出した内山晃元総務政務官(千葉7区)ら衆院議員9人は3日、国会内で会合を開き、党名を「新党きづな」とすることを決めた。当初は「きずな」とする案もあったが、最終的に「きづな」に落ち着いた。代表に内山氏、幹事長に渡辺浩一郎氏(比例東京)、政調会長に斎藤恭紀氏(宮城2区)がそれぞれ就任することも決まった。4日に総務相に結党を届け出るとともに、記者会見を行う予定だ。
(24年1月3日(火)21時5分配信 読売新聞)



 「きづな」ねぇ・・・
 簡単に去年の漢字「絆」を利用せんでほしいわ、と思います。被災地の人々が、現・前政権、ひいては与党・民主党のセンセイらをどのような目で見ているか、分かっていればこんな「流行語に乗っかりました~」みたいな命名しないと思うんですが・・・

 しかし一体、誰との絆を大事にしたいんでしょうね、このセンセイ方。汚沢センセイとの「絆」だけは強そうな人たちばかりですが。
 と思っていたら、格好の記事がありました。

 与うる時、人は「絆」の中に立つ

(前略)
 絆の第一歩は、年老いた親や親戚縁者や友人を、災害の時には引き受けることだろう。そもそも絆の基本は、親と同居することだ。自分にとって頼りがいのある人との関係を持つことを絆というのだと考える人がいるとしたら、それは功利以外の何ものでもない。
(中略)
 人間にとって故郷とその絆は、懐かしくもあり、うっとうしくもあり、悲しくもあり、胸うずくものでもある。日本人だけではない。どの民族も同じような矛盾を感じている。絆はなくなってみると悲しく、結ばれている間は辛い時がある。その双方の思いを受け入れるのが絆なのだが、最近の絆への思いは「ご都合主義」の匂いがしないでもない。
 絆はそれによって得をするものではない。相手のすべての属性を受け入れることだ。絆の相手が金銭や物資の面で気前よく、心遣いも優しく、ものわかりよく、礼儀正しい人ばかりではない。けちで感謝もなく、図々しく自分勝手な人もいる。それらの美点も難点もすべて受け入れることが、絆を大切に思う姿勢というものだろう。
 絆を求める心が、自分になにかを与えてくれる人を期待しているとしたらそれは間違いだ。慰め、肉体的・金銭的援助・忠告、などを自分に与えてくれる人だけを思い浮かべるのなら、それは功利的なものだから、ほんとうの絆を求める心ではない。
 絆は、むしろ苦しむ相手を励まし、労働によって相手を助け、親切に語り、当然金銭的な援助さえもすることなのである。受けるだけの関係など絆ではない。むしろほんとうの絆の姿は、与えることなのである。自分が与える側に廻ることを覚悟する時、人は初めて絆の中に立つ。
 ほんものの絆は、相手のために傷つき、血を流し、時には相手のために死ぬことだと私は習った。もちろん誰にでもできることではない。しかし過去から今まで、多くの事故現場で、自分の安全や利益を捨て、危険を冒して相手の命を救った人たちがいた。
(中略)
 私たちはいつのまにか、ごく普通にコンピューターの画面の中だけで世界や人間を知ったつもりになっていたが、これからは生身の人々の真っ只中に自分を置き、そこから学ぶという姿勢を知るべきなのだ。それは多くの場合、決しておきれいごとでは済まない。摩擦、対立、相克、忌避、誤解、裏切り、などあらゆる魂の暗黒をも見せつけられるが、その苦悩の結果として、深い連帯感という幸福の配当も受けるものである。
 私にとっては、物心ついてから今まで、濃厚な対人関係こそすべての歓びと苦悩の種だった。私の廻りは常に絆だらけで、私はそれが、良くも悪くもある人生そのものだと考えて生きて来た。テレビの画面でヴァーチャル(現実に対して架空)な、従って薄っぺらな人生だけしか見てこなかった人たちの意識を、悲惨な地震と津波が濃密な現世に引き戻した、としたら、それは我々の人間性復活のための大きな贈り物と考えたい。
(作家 曽野 綾子)



 何故か、曽野さんのオピニオンだけMSN産経ニュースにアップされていなかったので、書き起こしました。

 新党を結成した9人は、「絆」という言葉の持つ、このような意味を理解した上で、あのような党名を付けた、と胸を張って言えるでしょうか?なまくらには、どうも「ご都合主義」の匂いがする気がするのですが。
 そもそも民主党自体が、綱領すら持たない「鵺(ぬえ)」のような党ですから、直近の一部の政策をもって簡単に離合集散を繰り返すのでしょう。次期総選挙はほぼ絶望的ですが、いつかまた民主党が政権与党になるような時が来たら、「きづな」の9人がいつの間にか復党していた、なんてことになっても、なまくらは全く驚きません。
 だって、所詮は「自分にとって頼りがいのある人(権力)との関係を持つことを絆だと考える人たち」ですから。


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Posted by なまくら at 23:34│Comments(0)政局
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