2009年07月14日
地方分権その1
さて、月曜日から実質的にスタートする、と宣言した当ブログですが、のっけからアップがおくれてしまいました。
書き起こしに慣れていない、という事もありますが、何というか、その…
何で知事へのインタビューやねん!
まさか、武坊さんが本格始動すらしていない当ブログを見て、今日(日付が変わったので、昨日か…)のGO!GO!Newsでインタビューを流したわけではないでしょうが、
知事、早口過ぎます…
たった8分のインタビューを起こすのに、4時間近くかかってしまいました…
しかも、いつもより開始が早いし…
まあ、泣き言を言っても始まらないので、いざ、書き起こしスタート!
(※途中からの録音となったため、インタビュー前のやりとりの大部分はカットします。)
武坊
ここんところ国政転身が取りざたされておりまして、賛否両論渦巻いておるんですけれども、そもそも何故、国政じゃないと変えられないと思っていらっしゃるのか、あと地方分権、分権というけれども、それは知事さんだけじゃなく、そこに住んでいる県民にどういう良さをもたらすのか、もしくは、そういう風にしないと大変なことになるって言うけども、どういう大変な事になるのか、ていうのを、あんまりメディアはこれまで取り上げてこなかったと思うんです。
そこんところを直接知事がすうっとインタビューで答えてらっしゃるんです。
で、たいがいここら辺がカットになってるんです、なぜかっていうと、話が長くなるから。(笑)
でも、ラジオって長い話もお付き合いしてもらえるので。ということで今回はあえて皆さんにお聞きいただきます。
淳ちゃん
えっと、いつですか?インタビューは。
武坊
先週の金曜日、お昼3時から撮らせていただきました。
では、どうぞ。
(以下、インタビュー)
武坊
先日、元鳥取県知事の片山さん(※片山善博 現鳥取大学客員教授)ですかね、それこそ、『朝ズバッ』の中でちょっとおっしゃっていましたけど、どうも今、東国原知事ですとか、橋下知事の動きが、知事の自由に使える予算を勝ち取るとか、もしくは知事が権限を強化してもっと動きやすくするという方向は良く見えるんだけれども、その流れの末に、県民にどんな風にそれが良さがあるのかっていうのがいまいち具体的に伝わっていないんじゃないかっていうのがありますよね。
知事
そうなんですよね。言うんですけどね。ただ、これから言うことを多分カットしますよ、メディアは。だから生放送で言わんといかんですよね。
言うんですよ。このままだったら、行政サービス、住民サービスは確実に落ちます。つまり、地方の財政が倒産したら、夕張みたいに破綻するんです。
自治体が破綻したらどうなりますか?夕張どうなりました?水道料金は高くなる、公共料金は高くなる、職員は半分に減らされる、施設が崩れ落ちました。プールとか、あれが直せない、そういうことになるんですね。ですから、そうなるんです。
だからそれ、ずーっと言ってるんですけど、実感されないんですよね。
で、宮崎県も予算があと3年で組めなくなるって言ってるのに、「そんなことになるわけがない」とかですね、「夕張みたいな、そんな北海道のことでしょ」と。
宮崎県内で経常収支比率とか実質公債比率が、100を超えてる所って、実を言うと、何団体かあるんです、実際にね。
まぁだから…1回ちょっとそういう体験をせんと、なんか日本人の方っていうのはなかなか、要するに、食糧がガーンと上がったりですね、石油がガーンと上がったり、水道料金が上がったり、公共料金が上がったり、で、来るもの追われて年金が駄目になったりですね、生活保護が駄目になったりですね、医療費が高くなったり、直接響かないと、多分、分からないのかなぁっていうんですねぇ。
極端な話、コンビニの食料が半分なくなるとかですね、そういったことがないとちょっと分からんかもしれませんねぇ。
武坊
でも、地方といってもいろんな色合いの地方があって、多分、東国原知事がおっしゃるのに、そうだ、そうだ、その通りだ、と思う知事さんもいれば、いや、でもそんな地方分権で何もかんも任されたら責任もすごく重いから、いや~総論は賛成だけど、どうだろうな、ていう風にちょっと温度が違う方もいらっしゃるんじゃないですか。
知事
地方分権というのは、意思決定は地方でしましょう、我々でしましょう、それプラス、責任が課せられるんですよ。
例えば大きな工事をする時に、じゃあ、地方が大きなもの、「今度、橋を造りましょう」となった時に、これ200億円かかるとする。そうすると、地方が決めるんですね、皆でですね。
これ200億円をどうしますか?保険をちょっと減らして、あるいは税金を増やして200億になるんですけど、起債しても良いですか?て聞くんですよ、皆で。
あの橋は必要だから皆でじゃあ1万円ずつ出し合って起債しましょう、という話になる。
でもそれがもし無駄だった場合は皆で責任を持つ、という事ですから。これ、責任なんですね。
だから地方議会とか地方の職員とか、地域住民の方々が物凄く意識を高めなきゃならない。
今まで、国におんぶに抱っこで、国に任せとけ、任せて、責任問題になった時に「国がワー、これがワー」文句言う立場ね。
でも任せている立場ですからね。お任せしている訳だから、こりゃいかんですよ。
地方、ていうのは地方が考えて意思決定して決めるわけですから、地方が責任持たなきゃならない。
これが”分権”、本当の”分権”なんです。
だから、そんな大役は任せられん、責任は持てんから、国に押し付けよう、と思ってらっしゃる方は多分、中央集権のまま、という事でしょうね。
武坊
そこが一枚岩にならないのが、今回ちょっと、物足りなく感じていらっしゃるんじゃないですか?
知事
ですね。だから僕らが手を挙げても、「全国知事会でやりましょう!」、て言っても各県知事さんは…橋下さんがこれおっしゃった事ですよ。
県民党だとか何とか言ってると。県民党!?じゃあ、県民党といって分権が進まず、中央集権のままで国が衰微・衰退していったら、これは県民党だから、県民の総意、総意識だから、このまま財政破綻してしまいました、それで良いのか?てですね。
だから…こう足並みが揃わないのはですね、直轄負担金もそうですからね。負担金を全員が全員、廃止してくれ、て言ってないんですよ。じゃあ、ウチは負担金払っても良いから、道路をやって欲しい、河川をやって欲しい、ていう地域もあるわけですからね。
こりゃなかなか足並みは揃わないと思うんですけれども、今、これを揃わせないと、あるいは中央からですね…これ、話しようかな、手が差し伸べられてるんですよ。「お前ら、反対してくれ」と。「分権に反対してくれ」と。
武坊
それはやっぱり補助金だったり、色んなものを…
知事
そういうものもありますし、ウラもありますしね。
反対してくれたら、それは中央の味方じゃないですか。
だから、中央とのパイプが繋がっている人間というのは、僕は一概には言いませんよ、中央からのOBという方達がいらっしゃる、まあ、そういった時に中央の力になってくれるだろうという事もある。
だから片山さんなんかは旧自治省の人間ですけれども、あの人、変わってます。ホントに改革派。で、ただね、片山さんはね、外にいるから言えるんですよ。一生懸命あの人も改革やりましたけれども、なかなかね、手枷足枷外すことはちょっとできなかった、とおっしゃってますからね。
でもまあ、僕らは現職でありながらそれをやってる、ということなので、今までそんなに地方分権だったり中央政界と中央省庁ですね、あるいは霞が関に物申した人間はいないんじゃないか、直接行動を起こしている方は、あまりいらっしゃらないんじゃないかと思いますね。
でも、誰かが、やっぱやらないと、これでね、地方分権がガガー、と進むとは思ってないんです。ただ、牙城の一個は崩さないといけない。地方はもう言う通りにはならんよ、と、言うよ、と、で、抵抗するよ、というのを見せないとですね。それで崩されたらしょうがないですね。
武坊
でも、ちょっとここにきて、動きが止まってしまった感がありますね。
何かこう、次なる一手で、何かこう、動かさないことには、もう本当、自民党さんからの返事待ち、というところで今止まっているように思えます。
知事
いや、もう兎に角、この設計図ていうマニフェストに盛り込んでもらわないと、まずこれがルールになりますからね。
これを盛り込んでないのに、ガーガーと言っても、もうしょうがないので、マニフェストを見てですね、そういう姿勢、ていうこと、4年間でこれを達成するということなのでそれのお約束を見てから行動しなきゃいけないのかな、と。
後はもう、ジリジリ待たせて…気勢を削ぐ、て言うか、世の中の盛り上がりを骨抜きにするみたいなところも、私はちょっと感じてるんですよね。
ですから、兎に角2カ月以内には総選挙があるわけですから、これから、もう国政を注視してですね、与野党さんがどういう政策を出されるのか、これが地域住民にどう影響するのか、具体的に見ていって、地方分権だけじゃないんですけども、色んな、やっぱ国政、ていうのは国防とかですね、外交とか、あるいは年金、教育、保険、社会保障関係とか色々ありますけれども、そういったものを見て、選んでいただきたいな、と。
選んだ以上は、でも、責任を持っていただかないと。
民主党さんが政権与党になって…例えば、ですよ。民主党さんが直轄事業を半分にする、公共工事を半分にすると言っておられますから、宮崎に公共工事が半減化されても文句は言わんで下さいよ。ね。それは責任ということですからね。
武坊
選んだ責任ですからね。
知事
そういうことです。
武坊
分かりました。
すみません、時間オーバーさせてしまいました。ありがとうございました。
知事
ありがとうございました。
(以下、次回に続く)
書き起こしに慣れていない、という事もありますが、何というか、その…
何で知事へのインタビューやねん!
まさか、武坊さんが本格始動すらしていない当ブログを見て、今日(日付が変わったので、昨日か…)のGO!GO!Newsでインタビューを流したわけではないでしょうが、
知事、早口過ぎます…
たった8分のインタビューを起こすのに、4時間近くかかってしまいました…
しかも、いつもより開始が早いし…
まあ、泣き言を言っても始まらないので、いざ、書き起こしスタート!
(※途中からの録音となったため、インタビュー前のやりとりの大部分はカットします。)
武坊
ここんところ国政転身が取りざたされておりまして、賛否両論渦巻いておるんですけれども、そもそも何故、国政じゃないと変えられないと思っていらっしゃるのか、あと地方分権、分権というけれども、それは知事さんだけじゃなく、そこに住んでいる県民にどういう良さをもたらすのか、もしくは、そういう風にしないと大変なことになるって言うけども、どういう大変な事になるのか、ていうのを、あんまりメディアはこれまで取り上げてこなかったと思うんです。
そこんところを直接知事がすうっとインタビューで答えてらっしゃるんです。
で、たいがいここら辺がカットになってるんです、なぜかっていうと、話が長くなるから。(笑)
でも、ラジオって長い話もお付き合いしてもらえるので。ということで今回はあえて皆さんにお聞きいただきます。
淳ちゃん
えっと、いつですか?インタビューは。
武坊
先週の金曜日、お昼3時から撮らせていただきました。
では、どうぞ。
(以下、インタビュー)
武坊
先日、元鳥取県知事の片山さん(※片山善博 現鳥取大学客員教授)ですかね、それこそ、『朝ズバッ』の中でちょっとおっしゃっていましたけど、どうも今、東国原知事ですとか、橋下知事の動きが、知事の自由に使える予算を勝ち取るとか、もしくは知事が権限を強化してもっと動きやすくするという方向は良く見えるんだけれども、その流れの末に、県民にどんな風にそれが良さがあるのかっていうのがいまいち具体的に伝わっていないんじゃないかっていうのがありますよね。
知事
そうなんですよね。言うんですけどね。ただ、これから言うことを多分カットしますよ、メディアは。だから生放送で言わんといかんですよね。
言うんですよ。このままだったら、行政サービス、住民サービスは確実に落ちます。つまり、地方の財政が倒産したら、夕張みたいに破綻するんです。
自治体が破綻したらどうなりますか?夕張どうなりました?水道料金は高くなる、公共料金は高くなる、職員は半分に減らされる、施設が崩れ落ちました。プールとか、あれが直せない、そういうことになるんですね。ですから、そうなるんです。
だからそれ、ずーっと言ってるんですけど、実感されないんですよね。
で、宮崎県も予算があと3年で組めなくなるって言ってるのに、「そんなことになるわけがない」とかですね、「夕張みたいな、そんな北海道のことでしょ」と。
宮崎県内で経常収支比率とか実質公債比率が、100を超えてる所って、実を言うと、何団体かあるんです、実際にね。
まぁだから…1回ちょっとそういう体験をせんと、なんか日本人の方っていうのはなかなか、要するに、食糧がガーンと上がったりですね、石油がガーンと上がったり、水道料金が上がったり、公共料金が上がったり、で、来るもの追われて年金が駄目になったりですね、生活保護が駄目になったりですね、医療費が高くなったり、直接響かないと、多分、分からないのかなぁっていうんですねぇ。
極端な話、コンビニの食料が半分なくなるとかですね、そういったことがないとちょっと分からんかもしれませんねぇ。
武坊
でも、地方といってもいろんな色合いの地方があって、多分、東国原知事がおっしゃるのに、そうだ、そうだ、その通りだ、と思う知事さんもいれば、いや、でもそんな地方分権で何もかんも任されたら責任もすごく重いから、いや~総論は賛成だけど、どうだろうな、ていう風にちょっと温度が違う方もいらっしゃるんじゃないですか。
知事
地方分権というのは、意思決定は地方でしましょう、我々でしましょう、それプラス、責任が課せられるんですよ。
例えば大きな工事をする時に、じゃあ、地方が大きなもの、「今度、橋を造りましょう」となった時に、これ200億円かかるとする。そうすると、地方が決めるんですね、皆でですね。
これ200億円をどうしますか?保険をちょっと減らして、あるいは税金を増やして200億になるんですけど、起債しても良いですか?て聞くんですよ、皆で。
あの橋は必要だから皆でじゃあ1万円ずつ出し合って起債しましょう、という話になる。
でもそれがもし無駄だった場合は皆で責任を持つ、という事ですから。これ、責任なんですね。
だから地方議会とか地方の職員とか、地域住民の方々が物凄く意識を高めなきゃならない。
今まで、国におんぶに抱っこで、国に任せとけ、任せて、責任問題になった時に「国がワー、これがワー」文句言う立場ね。
でも任せている立場ですからね。お任せしている訳だから、こりゃいかんですよ。
地方、ていうのは地方が考えて意思決定して決めるわけですから、地方が責任持たなきゃならない。
これが”分権”、本当の”分権”なんです。
だから、そんな大役は任せられん、責任は持てんから、国に押し付けよう、と思ってらっしゃる方は多分、中央集権のまま、という事でしょうね。
武坊
そこが一枚岩にならないのが、今回ちょっと、物足りなく感じていらっしゃるんじゃないですか?
知事
ですね。だから僕らが手を挙げても、「全国知事会でやりましょう!」、て言っても各県知事さんは…橋下さんがこれおっしゃった事ですよ。
県民党だとか何とか言ってると。県民党!?じゃあ、県民党といって分権が進まず、中央集権のままで国が衰微・衰退していったら、これは県民党だから、県民の総意、総意識だから、このまま財政破綻してしまいました、それで良いのか?てですね。
だから…こう足並みが揃わないのはですね、直轄負担金もそうですからね。負担金を全員が全員、廃止してくれ、て言ってないんですよ。じゃあ、ウチは負担金払っても良いから、道路をやって欲しい、河川をやって欲しい、ていう地域もあるわけですからね。
こりゃなかなか足並みは揃わないと思うんですけれども、今、これを揃わせないと、あるいは中央からですね…これ、話しようかな、手が差し伸べられてるんですよ。「お前ら、反対してくれ」と。「分権に反対してくれ」と。
武坊
それはやっぱり補助金だったり、色んなものを…
知事
そういうものもありますし、ウラもありますしね。
反対してくれたら、それは中央の味方じゃないですか。
だから、中央とのパイプが繋がっている人間というのは、僕は一概には言いませんよ、中央からのOBという方達がいらっしゃる、まあ、そういった時に中央の力になってくれるだろうという事もある。
だから片山さんなんかは旧自治省の人間ですけれども、あの人、変わってます。ホントに改革派。で、ただね、片山さんはね、外にいるから言えるんですよ。一生懸命あの人も改革やりましたけれども、なかなかね、手枷足枷外すことはちょっとできなかった、とおっしゃってますからね。
でもまあ、僕らは現職でありながらそれをやってる、ということなので、今までそんなに地方分権だったり中央政界と中央省庁ですね、あるいは霞が関に物申した人間はいないんじゃないか、直接行動を起こしている方は、あまりいらっしゃらないんじゃないかと思いますね。
でも、誰かが、やっぱやらないと、これでね、地方分権がガガー、と進むとは思ってないんです。ただ、牙城の一個は崩さないといけない。地方はもう言う通りにはならんよ、と、言うよ、と、で、抵抗するよ、というのを見せないとですね。それで崩されたらしょうがないですね。
武坊
でも、ちょっとここにきて、動きが止まってしまった感がありますね。
何かこう、次なる一手で、何かこう、動かさないことには、もう本当、自民党さんからの返事待ち、というところで今止まっているように思えます。
知事
いや、もう兎に角、この設計図ていうマニフェストに盛り込んでもらわないと、まずこれがルールになりますからね。
これを盛り込んでないのに、ガーガーと言っても、もうしょうがないので、マニフェストを見てですね、そういう姿勢、ていうこと、4年間でこれを達成するということなのでそれのお約束を見てから行動しなきゃいけないのかな、と。
後はもう、ジリジリ待たせて…気勢を削ぐ、て言うか、世の中の盛り上がりを骨抜きにするみたいなところも、私はちょっと感じてるんですよね。
ですから、兎に角2カ月以内には総選挙があるわけですから、これから、もう国政を注視してですね、与野党さんがどういう政策を出されるのか、これが地域住民にどう影響するのか、具体的に見ていって、地方分権だけじゃないんですけども、色んな、やっぱ国政、ていうのは国防とかですね、外交とか、あるいは年金、教育、保険、社会保障関係とか色々ありますけれども、そういったものを見て、選んでいただきたいな、と。
選んだ以上は、でも、責任を持っていただかないと。
民主党さんが政権与党になって…例えば、ですよ。民主党さんが直轄事業を半分にする、公共工事を半分にすると言っておられますから、宮崎に公共工事が半減化されても文句は言わんで下さいよ。ね。それは責任ということですからね。
武坊
選んだ責任ですからね。
知事
そういうことです。
武坊
分かりました。
すみません、時間オーバーさせてしまいました。ありがとうございました。
知事
ありがとうございました。
(以下、次回に続く)
Posted by なまくら at 01:08│Comments(0)