2009年10月07日

元気のでるお話 ~日本再生への提言2

 さて、金美齢さんの講演会の書き起こしを再開しますが、一部間違いや漏れがあったので、少し巻きもどしてからリスタートしますね。

(以下、講演内容その2)

 これは、今皆さんに話している事に通じるんです。日本人にとって、日本を再び世界で通用する国にするためには、どうすべきか、ということに。
 それは、日本人がまず、自分の国を信じること、自分の国に何ができるのか、ということから始めることである。そしてまずは、自国の製品を支えるのが基本だ、と考え、実行してほしい。
 非正規雇用等の問題に関して、国が救済してくれる、と考えるのは、大きな間違いです。
 救済するためには仕事を増やさないといけない、仕事を増やすためには皆で日本製のモノを支える、ということです。それをしないと、永遠にこの悪循環は治らない。
 1人ひとりが、1つでも多くの日本製品を買う事によって仕事が増えるんだ、という意識を生活の基本にしてもらいたいのです
 亀井氏が、モラトリアム法で中小企業の融資返済を3年間猶予する、とか言ってますが、そもそも仕事がないと3年待とうが5年待とうが、仕事がなければ駄目なものはダメ、日本の製品を買う人がいないと駄目なんです。
 日本人がそれを意識して、1個ずつでも何か日本製品を買うことで1億2000万のモノが売れるんです。
 100円ショップで意味の無いモノを買って結局ゴミにするより、高くても良いモノを1個でも買う、そういう姿勢を期待しています。
 私には買い物好きの息子がいまして、東京から名古屋に出向する際、
「地方に出かけて消費する、ということをすると良いよ」
と言いました。
 ある日、名古屋の息子の家に行ったら、実に素敵な漆塗りのカップが置いてある。どうしたのか、と聞くと輪島で買った、というのです。
 これは受注生産で、今、どういう工程です、というのを逐一お知らせしてくれ、完成したらわざわざ名古屋まで届けに来てくれた、という一品です。
 で、いくらしたのか、と聞くと、1万5千円と。
「そんなにするもの、よく買ったわね」
と言うと、
「だって、母ちゃんが地方で消費しろ、て」
今、このセリフが、彼の錦の御旗なんです。
でも、これってとっても大切な事なんです。1人ひとりが、少しでも地方に行って消費をすることで、地方のモノが売れ、栄えるようになる、と私は思っていますので、それを説いて回っているんです。
 で、目に見えるモノ、このカップにしろ、一生モノなんです。いつも使うモノは1つなんだから、本当に良いモノを買って大切に使ってほしい。そうすれば、日本の伝統工芸品とか、大切に大切に育ててきた農産品は守られます。
 けど、何千円ものマンゴーはやはり、高いですね。私は600円の台湾産マンゴーにしときます。
 私は、日本の農産品は世界一のものがいっぱいあると思います。
 創意工夫と献身が、実に素晴らしい。
 米も牛肉も世界一です。値段も世界一ですけど。
 私は日本で生活しているから、日本の農産品を食べることができるのは、最大の幸せだとおもいます。
 そして、日本の海のものも世界一。南北に細長い国土だから、色んな種類の魚が獲れます。
 日本の自然は非常に恵まれています。
 まず、その位置が良い。北海道が寒い、といっても、シベリアのように凍土にはならず、沖縄が暑い、といっても、涼しい季節もあります。
 海に囲まれていて、色んな海の幸に恵まれている。
 そして、日本人が大切にしてきた緑。日本人のメンタリティ、美徳、倫理観によって守られてきた緑の豊かさ。これは、日本人が大切にしてきた結果なのです。
 日本の位置は天与の好条件ですが、その環境の中で日本人が大切にして創り上げた緑は、理解していない日本人が多いが、実に素晴らしい。
 そして豊かで清浄な水。これは世界一の長寿の秘訣です。
 日本が世界一の長寿国家である基本は何ぞや。
 それは豊かで美しい自然、美しい生活環境、それに医療レベルの高さ、国民皆保険、衛生水準の高さ、 MADE IN JAPAN の食べ物が実に健康的であるということ。

 世界一の長寿国家という面一つとっても、日本はこれだけ良い部分があるのに、それを言わないのはどういうことか。
 日本はこんなに悪い国だ、と言う。あれもこれも悪い、と言う。
後期高齢者医療制度、メディアや与党、当時の野党が寄ってたかって批判しました。
 これは大いなる間違いなんです。
 統計上、75歳以上の医療費は4倍かかるそうです。それに対して何らかの手当てをしないと、国民皆保険制度は潰れるんです。国民皆保険制度は大切に守らないといけないんです。
オバマ大統領は、アメリカに皆保険制度を導入しようとなさってますが、大変苦労しております。台湾は十数年前にやっと皆保険制度ができた。
こういう諸々の良いものは大切にし、次世代に引き継がないといけない。そのためには、どれだけ良いものであるか、認識しないといけない。

 さきほど緑の話をしましたが、伊勢神宮では20年毎の式年遷宮を自前の木でできるよう、80年前から森を造っているそうです。聞くと、120年後には、全部自前の木で式年遷宮ができるようになるそうです。
 簡単に言っていますが、これは凄いことなんです。120年後、国がある、ということを当たり前と思っている、思う事ができる、国が存続すると確信していないと言えない事なんですよ。(※台湾は、事実上の建国以来、ずっと中国共産党の侵略に怯えています。その他、国家消滅の悲哀を経験した民族は世界いたるところにいます。)

 豊かな緑、豊かなで清らかな水、これだけで、この国土の素晴らしさ、基本が分かるんです。その上、多くの日本人が創意工夫をして努力して色んな仕事をしている。
 この立派なメンタリティ、代々受け継いできた倫理観、美徳、日本人は少しずつ忘れています
 しかし、実は1895~1945年の50年間、日本が台湾を統治していた時代に日本人が台湾に遺していった目に見えるモノ、目に見えないモノ、これらを台湾人が評価して、「日本精神(リップンチェンシン)」という言葉を創りました。
 何故、そのような言葉を創ったかというと、戦後、蒋介石の国民党が入ってきたからです。
 蒋介石に比べると、かつて統治してきた日本の方が、よっぽど素晴らしかった、ということがわかったんです。
 人間は愚かなもので、比べてみないと分からない。日本支配下では、私達は2等国民としての扱いを受けました。反感も当然あった。
 しかし、日本人が去り、中国人が入ってきて初めて分かったのが、当事者として入ってきた日本人の方が、よっぽど台湾に数々のものを遺していってくれた、という事でした。
 そこで台湾人が気付いた価値観が2つ。中国式と日本式、2つの価値観。
 1つは腐敗、汚職、縁故主義、嘘吐きなど。
 1つは正直、向上心、信用、公を尊ぶ。
 そういう対立する価値観を、台湾人は歴史の中で味わったんです。
 さっきから私が言っている、 MADE IN JAPAN に回帰せよ、の見えない部分が、「日本精神」なんです。

 つまり、台湾に日本が遺していったものは何ぞや。
 目に見えるモノはダム、鉄道、医療機関、生産施設などのインフラ、そして島の隅々まで遺された学校です。
先ほど言いました、台湾の医療レベルが高いのは、あの50年間に日本人が台湾に医学校をつくったからです。
 目に見えないモノ、それはそこで働いていた日本人の姿勢なんです。
 その人達が、どういう姿勢で、どういう志で、どういう働きをしたか。
 勿論、人間ですから、威張りくさったのや、役立たずもいたでしょう。
 でも、大多数は真面目だった。
 だから戦後、中国人が入ってきて、台湾人は身に染みて、あの50年間に日本人が遺していった、特に生き方、働き方、仕事に対する献身的な部分、全部ひっくるめて言ったのが「日本精神」という言葉です。
 「あの人は日本精神よ」「この会社は日本精神よ」と言うと、絶対に信用できるんです。
 台湾では MADE IN TAIWAN に対する絶大な信頼があります。
 例えば、久光製薬の人に聞いた話ですが、久光製薬は昔、台湾に工場があったが、撤退して、日本からの輸出に切り替えたそうです。
 何故か、と聞いたら、台湾人は MADE IN TAIWAN のサロンパスは買わずに、 MADE IN JAPAN ばかり選ぶから、現地工場で作っても意味がないから、だそうです。
 これが MADE IN JAPAN の力なんです。それは絶対的な信用の証なのです。
自ら、その信用を落としてはいけないし、この信用を支えるのは、皆さんの責任なんです。
台湾人が日本に来た時の一番のお土産は、日本の医薬品だそうです。
 ほとんど刷り込みですが、それは何かというと、50年間ずっと続いてきた日本と台湾の関係の中ででてきた「日本精神」という言葉なのです。
 だから、皆さん自身が MADE IN JAPAN を大切にして、世界の信用を維持しなければならないし、そうすることができれば、間違いなく日本再生ができます
 再生させるのは1人ひとりの日本人なんです。政治家だけでも官僚だけでもない。
 皆がどういう基本にたって、どういう風に考え、どういう風に行動するか、ということなんです。



Posted by なまくら at 05:10│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
元気のでるお話 ~日本再生への提言2
    コメント(0)